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外食ビジネスアナリスト 三輪大輔
MIWA JOURNAL
「MIWA JOURNAL」は、外食産業・飲食業界の最新動向を、企業戦略・業界構造・現場視点から読み解く専門メディアです。日々のニュースを単に追うのではなく、「なぜそれが起きているのか」を継続的に解説しています。「外食ニュース解説」をはじめ、「飲食経営者の肖像」「飲食DXの伴走者」などの連載を通じて、外食産業の現在地と変化の本質を伝えています。更新は火曜・木曜。
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セブンとマックが変えたスムージーの現在地。なぜ“意識高い飲み物”は日常の一杯になったのか
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 見かける機会が増えたスムージー スムージーを見かける機会が増えた。セブン-イレブンでは、店内の専用マシンで作る「セブンカフェ スムージー」が広がっている。マクドナルドも季節限定商品としてスムージーを展開している。カフェチェーンでも、季節の果物を使ったスムージーは珍しくなくなった。 かつてスムージーといえば、健康や美容に関心の高い人が飲む、いわば“意識高い飲み物”という印象もあった。ところが今は、コンビニで買える。マクドナルドでも買える。カフェでも選べる。いつの間にか、スムージーは日常の一杯になりつつある。日本におけるスムージーの広がりは、大きく三つの段階で見ると分かりやすい。 第1の波:2012年前後のグリーンスムージーブーム この時期のスムージーは、どちらかといえば「自分で作るもの」だった。野菜や果物を買い、ミキサーにかけ、朝の習慣として飲む。美容やダイエット、デトックスと結びつき、健康感度の高い人が選ぶ飲み物として広がっていった。 2010年代には、アサイーボウルやコールドプレスジュースなど、健康・美容系のド

三輪大輔
2 日前読了時間: 6分


【飲食DXの伴走者】「数字の読み解き」を店長任せにしない。USEN AI店長が支える、飲食店経営の新しい形
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト POSデータはあるのに、活かしきれない 飲食店のデジタル化は、この数年で大きく進んだ。POSレジ、モバイルオーダー、キャッシュレス決済、配膳ロボット、勤怠管理システムなど、店舗にはさまざまなデジタルツールが導入されている。かつて紙や勘に頼っていた業務が、少しずつデータとして蓄積されるようになったことは、大きな前進である。 しかし、ここで一つの課題が浮かび上がる。データは蓄積されているのに、それを十分に活用できている店はどれほどあるのか、という問題だ。POSには、日々の売上、客数、客単価、時間帯別の動き、商品別の販売状況など、店舗経営に欠かせない情報が蓄積されている。だが、その数字を読み解き、なぜ売上が上がったのか、なぜ客単価が下がったのか、次に何をすべきなのかまで考えるには、一定の分析力と時間が必要になる。 現場の店長は忙しい。接客、スタッフ教育、シフト管理、発注、本部への報告、クレーム対応など、多くの業務を抱えている。その中で、毎日の数字を細かく読み込み、改善策まで考えるのは簡単ではない。結果として、POSデー

三輪大輔
6月25日読了時間: 5分


【グルメ/ラーメン】広島・広島駅「くにまつ+武蔵坊」
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト この仕事をしていると、出張で各地を訪れる機会が多い。以前は月に数回、飛行機に乗っていた時期もあった。ピーク時には、奄美大島から沖縄へ日帰りで向かったこともある。さすがに最近はそこまでではないが、それでも毎月のように、どこかの街へ伺うことが多い。 6月に訪れたのは広島だった。ただ、広島はやはり遠い。東京から新幹線で向かうと、4時間ほどかかる。飛行機という選択肢もあるが、広島空港は市街地から距離がある。迷った結果、今回は新幹線を選んだ。 広島を訪れるのは3回目。広島駅を利用するのは2回目だった。前回来たときは、いわゆる新しい広島駅がまだ工事中で、路面電車は地上から発車していた。今回は開業後、初めての訪問。路面電車が駅ビルの3階付近から発着する姿を見ただけでも、来た甲斐があったと思えた。 せっかく広島まで来たので、少しだけ街も歩いた。原爆ドームを訪れると、欧米から来たと思われる観光客がピースサインをしながら写真を撮っていた。最初は少し違和感を覚えた。ただ、考えてみれば、それこそが平和な光景なのかもしれない。重い歴史を持

三輪大輔
6月23日読了時間: 3分


外食は、改めて夢のある産業になっている。スターバックス日本事業の売却観測から考えたこと
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト スターバックス日本事業に売却観測 2026年6月10日、米スターバックスが日本事業の株式売却を含む選択肢を検討していると報じられました。取引額は4000億〜5000億円規模に達する可能性があるとされます。 スターバックスにとって日本は最大級の海外市場の一つです。国内店舗数は約2100店に上り、その約9割が日本の完全子会社による直営店舗だと報じられています。日本の都市生活の中に深く浸透した巨大ブランドに、なぜこれほどの評価がつくのでしょうか。 さらに問われるのは、その規模の事業を誰が買えるのかです。これは単なる売却検討ではありません。外食ブランドの価値を誰が、どのような形で保有し、次の成長につなげていくのかを示す動きでもあります。 日本のスターバックスは、都市生活に定着したブランド 日本のスターバックスは、単なるカフェチェーンではありません。仕事の合間に立ち寄る場所であり、待ち合わせの場所であり、勉強や作業をする場所であり、移動中に一息つく場所でもあります。 駅前、商業施設、オフィス街、住宅地、観光地など、さまざま

三輪大輔
6月16日読了時間: 5分


ちゃん系焼肉は一過性のブームではない? 牛角、焼肉ライクの先にある「第三の焼肉革命」
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 「ちゃん系」と聞くと、ラーメンを思い浮かべる人も多いかもしれない。しかし近年、焼肉業界でじわじわと存在感を高めているのが「ちゃん系焼肉」だ。店主を「〇〇ちゃん」と呼ぶことに由来するとされる焼肉店のスタイルで、カウンター越しに肉を切り分けるライブ感のある提供方法を特徴とする。2016年に大阪で生まれたこのスタイルは、徐々に東京へ広がり、現在では首都圏や地方都市へも浸透し始めている。 人気の理由は三つある。一つ目は、ライブ感だ。目の前で肉を切り分ける様子そのものがエンターテインメントとなり、寿司や天ぷらのカウンターのような体験価値を焼肉にもたらした。二つ目は、分かりやすさである。近年の焼肉はブランド牛や希少部位など選択肢が増えた一方、「何を頼めばいいのか分からない」という声も少なくない。ちゃん系焼肉は店ごとに看板商品が明確で、初めてでも楽しみやすい。三つ目は、安心感だ。産地や肉の特徴を目の前で伝えながら提供することで、価格だけではない納得感が生まれている。こうした特徴から、ちゃん系焼肉は単なる流行ではなく、新しい焼肉

三輪大輔
6月11日読了時間: 5分


「吸わせても地獄、禁煙にしても地獄」倒産急増の居酒屋を悩ませるたばこ包囲網の現在地
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 2020年4月の改正健康増進法全面施行により、飲食店は全国的に原則屋内禁煙となった。いまでは、居酒屋でたばこを吸えないことも珍しくない。私自身もたばこは吸わない。たばこを吸わない人にとって、煙や臭いを気にせず過ごせる店内環境は重要である。受動喫煙対策が必要であることも当然だと思っている。吸う人も吸わない人も、互いに気持ちよく過ごせる環境づくりは、飲食店にとって避けて通れない課題である。 一方で、個店の居酒屋が置かれている状況はかなりシビアだ。たばこを排除すれば、喫煙客を失う可能性がある。かといって、分煙ブースや喫煙専用室を置けば、客席を削り、費用もかかる。店内で吸えないなら外で吸ってもらえばいい、という対応も、都市部では簡単ではない。今、居酒屋とたばこの関係は、大きな転換点にある。 飲食店の喫煙ルールは全国一律ではない 2020年4月の改正健康増進法全面施行により、飲食店は全国的に原則屋内禁煙となった。 ただし、国の制度には経過措置がある。2020年4月1日時点で営業していた小規模な既存店については、一定条件を満

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6月5日読了時間: 8分


【外食企業の現在地】なぜサンマルクHDは「牛カツ京都勝牛」を買収したのか?証券出身の藤川社長の下、チョコクロの会社が挑むグローバル戦略
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト サンマルクHDの動きが興味深い。 サンマルクホールディングス(以下、サンマルクHD)といえば、多くの人がまず思い浮かべるのは「サンマルクカフェ」だろう。看板商品の「チョコクロ」は広く知られており、駅前や商業施設で見かける身近なカフェチェーンとして定着してきた。 しかし、現在のサンマルクHDの変化は、「サンマルクカフェ」の立て直しだけでは捉えきれない。カフェ事業の再構築を進めながら、同時にM&Aを通じて新たな成長領域を取り込み、さらに「京都ブランド」を世界へ発信する企業へと変わろうとしている。ばらばらに見えるニュースを一本の線でつなぐと、同社が進めている変化の輪郭が見えてくる。 1. カフェ市場の激化と「サンマルクカフェ 再生」への舞台裏 差別化が難しい時代の「フード(体験価値)」の役割 まず押さえておきたいのは、カフェ市場を取り巻く環境の厳しさである。近年、カフェや喫茶店をめぐる競争は激しさを増している。スターバックスやドトール、コメダ珈琲店などの大手チェーンが存在感を高める一方で、個人店や中小規模の店舗にとって

三輪大輔
6月2日読了時間: 7分


はま寿司「洗剤ドバドバ」寿司テロ動画の衝撃。配膳レーンすら突破する愚行が「1皿100円台」を完全崩壊させる
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 「はま寿司」の店舗とみられる場所で、回転寿司のレーン上にある商品に洗剤のような液体をかける、いわゆる寿司テロ動画がSNS上で拡散され、大きな波紋を広げています。仮に中身が洗剤ではなかったとしても、飲食における「安心」を直接的に傷つけた時点で、単なる悪ふざけでは済まされません。少なくとも威力業務妨害に問われ得る重大な犯罪行為です。 回転寿司業界は、過去の度重なる迷惑動画を受けて厳正な対応と店舗運営の見直しを迫られてきました。しかし、今回の事件は、業界がこれまで巨額の投資で進めてきた「防衛策の前提」をも根底から揺るがす、極めて深刻な事態と言えます。 厳罰化の歴史――すでに「いたずらでは済まされない」業界の姿勢 回転寿司をめぐっては、2023年にスシローで客による迷惑動画が問題となり、運営会社が約6700万円の損害賠償を求めました。その後、調停成立等を受けて請求は取り下げられましたが、少年は家裁送致されています。 くら寿司も、しょうゆ差しを直飲みするように見せた動画をめぐって警察に被害届を提出し、威力業務妨害の疑いで逮

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5月28日読了時間: 4分


飲食店の倒産は過去最多へ。103万円の壁、カード手数料の苦境に「TOKYO DINING COLLECTIVE」が示す、声を数字に変える政策提言
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 帝国データバンクによると、2025年の飲食店経営事業者の倒産は900件となり、前年の894件を上回って過去最多を更新した。食材費や光熱費の高騰、賃上げによる利益圧迫に加え、中小・零細の飲食店を中心に、倒産・廃業の件数は高止まりすると見られている。 業態別に見ても、厳しさは表れている。東京商工リサーチによると、2026年1〜4月の「居酒屋」倒産は88件となり、前年同期比54.3%増と急増した。1989年以降、1〜4月としては最多を更新している。 コロナ禍が明け、街には人が戻った。繁華街には活気が生まれ、インバウンド需要も回復している。外から見れば、外食産業は苦境を抜け出したようにも見える。しかし、現場の経営環境は決して楽になっていない。原材料費、人件費、光熱費、物流費は上がり、人手不足も深刻化している。客足の回復だけでは吸収しきれない負担が、現場に重くのしかかっている。 しかも、いま飲食店が直面している課題は、個々の店の努力だけでは解決しにくいものが多い。年収の壁をめぐる制度改正、特定技能人材の受け入れ、クレジット

三輪大輔
5月26日読了時間: 18分


歌が入る前に、曲は始まっている。スピッツ・三輪テツヤとクリープハイプ・小川幸慈に見る「ギターの力」
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 主役として前に出るギター、曲の景色を先に整えるギター スピッツとクリープハイプは、どちらもボーカルの個性で語られやすいバンドである。 スピッツであれば、草野マサムネの透明感のある声と、日常の奥に別世界を忍ばせるような歌詞。クリープハイプであれば、尾崎世界観の巧みな比喩を織り込んだ言葉と、感情の輪郭をむき出しにするような高い声。その個性が、バンドの表情を決定づけている。 もちろん、それは間違いではない。 ただし、本当に強いバンドには、ボーカルとは別の「もう一つの声」がある。それが、ギターである。高校時代、ギターキッズだった自分にとって、ギタリストとはTHE YELLOW MONKEYのEMMAやLUNA SEAのSUGIZOのような存在だった。ステージ上で華があり、音が立っていて、リフやソロで曲の表情を一気に変える。ギターが主役の一人として、はっきり前に出てくる。自分にとって「ギタリストらしさ」とは、そういうものだった。 だから当時は、ボーカルばかりが目立つバンドに少し物足りなさを感じることもあった。歌は強い。言葉

三輪大輔
5月21日読了時間: 5分


居酒屋倒産が過去最多のなぜ。大手最高益と中小倒産のギャップで読む、勝ち方の変化
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 居酒屋の倒産が過去最多ペースで増えている。 東京商工リサーチの調査によると、2026年1〜4月の「居酒屋」倒産は88件となり、前年同期比54.3%増と急増した。1〜4月期としては、1989年以降で過去最多だ。 この数字だけを見ると、世間は「居酒屋不況」と受け止めたくなる。もちろん、原材料費、人件費、光熱費の上昇は大きな負担だ。若者のアルコール離れや宴会需要の変化も、経営に深刻な影響を与えている。しかし、このニュースを単なるコスト高による不況とだけ読むと、いま外食市場で起きている本質的な地殻変動を見誤ることになる。なぜなら、一方で大手外食企業は「過去最高益」を叩き出すほどの好調に沸いているからだ。 企業名(グループ名) 2026年期の業績動向 ワタミ 2026年3月期:5期連続増収、連結営業利益は5.9%増の48億3000万円(国内外食事業が牽引) コロワイド 2026年3月期:売上収益3000億円超、事業利益ともに過去最高を更新 エターナルホスピタリティグループ (鳥貴族) 2026年7月期:通期予想を上方修正。

三輪大輔
5月18日読了時間: 6分


「飲まない客」を拒む居酒屋の本音。アルコール粗利の崩壊と「第3の危機」
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト アルコール粗利の崩壊と、変わり始めた“酒場”の役割 居酒屋をめぐる「飲まない客」論争が、SNSで定期的に再燃している。 「ソフトドリンクしか頼まないなら居酒屋に来るな」 「いや、メニューにある以上、何を頼もうが自由だろう」 一見すると、単なるマナー論や世代間の価値観の衝突にも見える。しかし、この問題の背景には、現在の居酒屋が抱える、極めて構造的な変化が存在している。 「飲まない客」論争の裏にある、居酒屋の“三つの危機” 特に個店の居酒屋は今、「市場縮小」「コスト高」、そして「客層変化」という三つの危機に直面している。 一つ目は、酒離れや飲み会文化の衰退による市場縮小だ。かつてのように「会社終わりに飲みに行く」という習慣そのものが弱くなり、コロナ禍を経てその流れはさらに加速している。 二つ目は、原材料費、光熱費、人件費などの高騰によるコスト増である。特に居酒屋は、深夜営業や火を使う調理も多く、エネルギーコストの影響を受けやすい業態だ。加えて、慢性的な人手不足も続いている。 そして三つ目が、「客層の変化」である。SN

三輪大輔
5月14日読了時間: 5分


“誰でも採用”が飲食店を壊す。人材難の外食業界で進む“ファンが働く店”という戦略
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 2026年、外食業界の採用環境はこれまでにない臨界点を迎えています。慢性的な人手不足に加え、上昇し続ける時給による採用コストの高騰。さらに、特定技能1号の新規受け入れ停止の影響なども重なり、採用に苦しむ飲食店はは少なくありません。実際、「人が足りずに営業時間を短縮せざるを得ない」「新規出店を断念した」といった、経営の根幹を揺るがすケースも珍しくなくなりました。 しかし、その一方で、求人に困らず、優秀な人材が集まり続けている企業も確実に存在します。両者の違いは、単純な「時給の高さ」ではありません。 今、勝ち組企業が実践しているのは、「誰を採るか」と同じくらい、「誰を採らないか」を徹底する基準です。人手不足だからといって「誰でもいいから採用する」姿勢が、実は最も店を壊す原因になります。本記事では、人材難時代を生き抜くための「3つの生存戦略」を具体的に解説します。 ステップ1:「足りない」を可視化し、スポットワークを戦略的・採用導線に組み込む 最初のステップは、現場の「人手不足」の構造を正しく分解することです。...

三輪大輔
5月12日読了時間: 6分


第2次ハワイアンブームの正体。なぜ今、「ハワイ」を求める商業施設が爆増しているのか?
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト ■テレビ各局で相次ぐ「ハワイ特集」の舞台裏 4月1日にYahoo!ニュース エキスパートで公開した「第2次ハワイアンブームの正体。“高嶺の花”となったハワイ旅行と、国内代替消費の拡大」という記事が、大変ありがたいことに多くのテレビメディアで取り上げられました。 4月中旬から5月にかけて、各局のニュース番組で「いま、なぜ日本でハワイアンが熱いのか」というテーマで解説させていただきました。 『グッド!モーニング』(テレビ朝日) 『news every.』(日本テレビ) 『THE TIME,』(TBS) 『サタデーLIVE ニュース ジグザグ』(テレビ朝日) なぜ今、再び「ハワイアン」なのか。この現象を読み解くには、まずこれまでのブームの歴史を振り返る必要があります。 ■ 2010年、トレンドエリアを席巻した「第1次ブーム」 そもそも日本における本格的なハワイアンブームは、今回が初めてではありません。第1次の波が起きたのは、今から15年ほど前の2010年前後のことです。 この時、ブームの象徴となったのが『Eggs 'n

三輪大輔
5月7日読了時間: 5分


Yahoo!ニュース エキスパートの2026年1~3月期『ベストエキスパート』に選出いただきました
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 4月28日に発表された Yahoo!ニュース エキスパート の2026年1〜3月期「ベストエキスパート」を受賞しました。 「趣味・生活・娯楽」部門で選出いただいたのは、こちらの記事です。 ・「第4次モーニングブーム」の現在地。500円以下の生存戦略が生む、サイゼリヤとケンタッキーの顧客争奪戦 記事はこちら こうした賞とは本当に無縁の人生を送ってきたので、正直かなり驚きました。ちょうどゴールデンウィーク進行で、締切も前倒し。かなりバタバタしていた時期だったのですが、このニュースをいただき、一気に疲れが吹き飛びました。嬉しいときほど、気の利いた言葉は出てこないものですね。 思い返せば、こうした発信の重要性を強く感じるようになったのは、コロナ禍でした。外食業界の事情が十分に知られないまま、強い言葉で批判される場面も多かった。一方で、それに対して現場目線で発信する人は決して多くありませんでした。 それなら、自分がやろう。そう考え、Yahoo!ニュースをはじめ、さまざまな媒体で発信を続けてきました。現在も、外食業界は叩かれ

三輪大輔
5月1日読了時間: 2分


【グルメ/ラーメン】新宿御苑前「支那蕎麦 澤田」
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 年を重ねると、同じ記憶でも少し表情を変える。 当時の私はまだ若く、世の中のことも、仕事のことも、よくわかっていなかった。二十数年前、新宿御苑前の会社に勤めていた頃の出来事だ。大学卒業後、就職をしていなかった僕にとって、新宿御苑の古いビルに入る求人広告の代理店は、初めて社会人として働いた会社だった。 社員が十数人しかいない小さな会社だったが、個性的な人が多かった。その人も、その一人だ。「〇〇さんのところ行ってきまーす」と、始業と同時にそう言って会社を出ると、そのまま一日戻ってこない。営業のアドバイスを求めると、「血尿が出るくらい頑張ることだ」と真顔で言う。大袈裟な人だな、と当時は半ば呆れていた。「承知しました」と返しただけで、「なんだその言い方は」と叱責されたこともある。今ならパワハラ認定されてもおかしくない、どブラックな職場だった。 その人は、オーナーの息子だった。今振り返れば、好き勝手やっているように見えた一方で、小さな会社を背負う立場としてのプレッシャーもあったのだろう。時代の変わり目でもあった。会社そのもの

三輪大輔
4月30日読了時間: 4分


なぜデリバリーは「お店価格」になったのか? 出前館・Uber Eats・ロケットナウの新戦略が目指す「日常化」
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト コロナ禍で爆発的に普及したデリバリー。しかし、お店より高い価格設定がネックとなり、利用を控える人も少なくありません。実際、国内市場は2019年の約4200億円から2025年には約8240億円へと拡大する見込みですが、ここ数年は成長が鈍化しています。 こうした中、米Coupangグループの日本法人が運営する「ロケットナウ」が、配送料・サービス料無料というモデルで存在感を高め、「出前館」や「Uber Eats」も「お店価格(店頭同等価格)」へと舵を切りました。 これは単なる価格競争ではありません。「高いから時々使うサービス」だったデリバリーを、「日常的に使うもの」へと変えるための競争です。なぜ各社は、収益を削ってまで踏み込むのか。そこには、デリバリーを「便利なサービス」から「生活インフラ」へと変えようとする構造転換があります。 「お店価格」競争の引き金となったロケットナウ 日本のデリバリー市場における2026年の激変。その引き金を引いたのが、韓国発の「ロケットナウ」でした。韓国では、デリバリーはすでに水道や電気のよう

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4月28日読了時間: 6分


「鳥貴族」「日高屋」「しゃぶ葉」も…なぜ外食チェーンの炎上は止まらないのか? 現場の限界とSNS時代のQSC戦略
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 「バイトテロ」ではなく、現場の限界が可視化されている 2026年に入り、大手飲食チェーンの炎上が相次いでいます。 「しゃぶ葉」:肉が薄すぎて皿が透けて見えるとSNSで拡散。 「鎌倉パスタ」:パン食べ放題なのに「パンが全然来ない」と不満が噴出。 「鳥貴族」:食べ飲み放題での誤請求トラブル。 「日高屋」:異物混入や接客トラブルの投稿。 これらの多くは、かつてのような「バイトテロ」ではありません。むしろ、「現場のオペレーションが追いついていない実態」が、顧客のスマートフォンを通じて可視化されてしまっているのです。 以前であれば、店内でのクレームや、その場での指摘で終わっていたかもしれません。しかし今は違います。一つの違和感が写真や動画とともに投稿され、個店の出来事がブランド全体の評価へと直結する時代になりました。 ラーメン二郎を巡る“ルール論争”や、スターバックスの卒業投稿を巡る炎上などもそうです。本来はその場で完結するはずだった個別事案が、SNSによって「企業全体の姿勢」の問題へと変換されてしまう。いまや、顧客のスマ

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4月23日読了時間: 5分


【外食企業の現在地】「THE KNOT FUKUOKA Tenjin」が示す新たな価値。MOTHERSが福岡・大名で提案する“泊まれるレストラン”
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト 福岡の勢いが加速している。 「天神ビッグバン」に象徴される再開発は街の景観を大きく変えつつあり、高層ビルや新たな商業施設の誕生が続く。街を歩けば若い世代の活気が伝わり、人口動態を見ても若年層の流入が顕著で、消費の熱量は高い。空港の利用者数も伸びており、特に韓国からの旅行者の増加が目立つ。福岡空港では2025年度、3年連続で旅客数が過去最高を更新し、2856万人に達する見通しだ。福岡は今、国内の有力都市という枠を超え、アジアのハブとしてさらなる成長が見込まれる。 その中心地・天神に隣接する大名、赤坂、大濠。その結節点に位置する場所に、新たなホテルが誕生した。それが26年4月に開業した「THE KNOT FUKUOKA Tenjin」である。長年親しまれてきた旧プラザホテル天神を全面改修し、建物の価値や記憶を引き継ぎ、新たなホテルとして生まれ変わった。 2026年4月20日に開業した「 THE KNOT FUKUOKA Tenjin」 “泊まれるレストラン”という新提案 ライフスタイルホテルブランド「THE...

三輪大輔
4月21日読了時間: 6分


【飲食経営者の肖像】「ビジョンがない」ことが最大の強み。MUGEN・内山正宏社長が引き寄せる「縁」と「可能性」の20年
三輪大輔|外食ビジネスアナリスト MUGENの内山さんとお会いすると、なぜかいいことが起こる。 これまで幾度となく取材をさせていただいたが、そのたびに、新たな出会いをつくっていただいたり、妻や子どもと特別な時間を過ごさせていただいたりしてきた。最初は偶然ではないかと思っていた。しかし、それが何度も続くと、さすがに偶然だけでは説明がつかない。その理由を考えてみると、おそらくそれは、内山さんが生粋のギバーだからだ、という結論にたどり着く。 人に機会を渡し、人と人をつなぎ、惜しみなく場を開いていく。その姿勢が、結果として周囲に新しい流れを生んでいるのだと思う。現に、内山さんの周りには常に人が集まっている。インタビュー中も、次々と飲食関係者の名前が飛び交う。その一人一人との関係性の深さからも、業界の中でどれだけ信頼を集めてきた人物なのかが伝わってくる。 また、内山さんの魅力は、「完成された経営者」に見せようとしないところにもある。自分の弱さや未熟さ、失敗も隠さない。むしろ、それを出発点として受け止め、原因を分析し、自分の置かれたポジションを明確にしながら

三輪大輔
4月16日読了時間: 5分
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